パネトーネのまとめ
2014年 03月 08日
パネトーネのまとめ
(1月18日から3月1日)
このところ、ちょこちょこ作っては写真で紹介してきたパネトーネを、私の備忘録としてまとめることにしました。
パン教室で習ったこともなく、全くの自己流です。何かに夢中になるタイプの私は、今回、ミラノのパネトーネに引きつけられてしまったのです。
〜マンマのパネトーネ〜
シーズン1(1月18日から3月1日)
⒈出会う(1月18日)
この日、山猫軒というレストランで、友人同士が貸し切りの食事会がありました。
そこで最後にデザートとしてだされたのが、「トレ、マリエ社」のパネトーネだったのです。
今まで気にも留めていなかったパンでした。こだわりの店がどうして市販品をだすのか不思議でした。
ところが、これがとっても美味しかったのです。
ふわっとしていて、しっとりしていて、美味しいケーキのようでした。
これには、ビックリして大満足だったのです。
そして「どうしても自分で作ってみたい、出来るかもしれない!」と思っている私がそこにいたのです。
もちろん、ワンホールお持ち帰りしました。
⒉レシピ本集め
多分、あの本ならパネトーネのレシピがあるに違いない。再現も出来るかもしれない。心当たりがありました。
それは、島津睦子さんの著書です。
「島津睦子のパン教室」暮らしの設計No.148 1982年 中央公論社
「島津睦子のパンの本」暮らしの設計No.189 1997年 中央公論社
「手作りパン工房」グラフ社
「こねてたたいて焼きたてパン」婦人之友社
これらは強い見方になるかもしれないと、山猫軒で決心した時から思っていました。
他にも数冊、パンの本がうちにありました。
⒊選んだレシピ、決めてはバター
思った通りこれら4冊には、しっかりレシピが載っていました。
さあ、「トレ、マリエ社」のそれに近いものはどれ?
パネトーネではないけれど、その断面写真を見るとそれっぽいものもあります。
しかしここは迷わず、4つの中から選びました。
それは、「島津睦子のパン教室」暮らしの設計No.148のパネトーネのレシピです。
これはどれよりもバターが断トツで多かったからです。卵もそうでした。
4.とにかく試作開始 No.1(1月22日)
いざ作ろうとしたら、疑問がいっぱいです。
まず肝心のバターですが、溶かしバター? いつ入れるの?
他のページの参照部分にもない、どうするの?
先にあげた4冊以外の本も調べてみると、あったあった、ありました。
「たった2つ!の生地で作れるパン」 相原一吉著 文化出版局
さらにネットで画像検索して、あれに似た断面写真のレシピに注目すると、溶かしバターがでてきました。
ふむふむ。
調べていたら、今度は小麦粉の種類がきになりました。
気になるバター、フランスパン専用粉、卵のサイズは?などなど、、、
迷っていても始まらないし、焼き上がったパンをみてからです。
とにかく試作開始しました。レシピは最初に決めた暮らしの設計No.148です。
(材料メモ)
粉は2割フランスパン専用粉をまぜ、卵はLサイズ、ラムレーズンは自作の物、オレンジピールが無かったので、アンズのシロップ漬け(自作)にしました。白ワインも無かったので、今回はラム酒です。
(結果感想)
ビギナーズラック?美味しくできたかも。友人H夫妻に差し上げました。
18㎝型と15㎝型で焼きました。18㎝型は中心部が焼けていませんでしたが、二つの型ともしっとり感はいいし、美味しいと感じました。ここで、生焼けでなければ、十分満足していたかもしれません。
試食した友人夫妻の感想は、「あの時のあれには、オレンジの風味があったね〜」さすがです。
*これは、振り返っている現在の感想ですが、暮らしの設計No.148のレシピは、完璧なのだと思います。
シーズン2では、レシピどおりに焼いてみることにします。
5.試作 No.2 (1月24日)
本、ネットに夢中です。
フランスパン専用粉?
パネトーネマザー? これは通販で買いましたが、適量がわからなかったので、No.2だけの使用です。
気になるバターの量
不確かな卵の量
オレンジとレモンの風味
(材料メモ)
No.1のレシピで、パネトーネマザー使用、バターを少し減らし、今度はオレンジピールをいれました。卵Lサイズ、ミルクをいれて、白ワイン無し。
(結果感想)
あまり膨れず、かたい焼き上がりです。ドライフルーツを入れすぎたかな?
あれあれ、前の方が良いではありませんか。
気になる断面写真、ネットのレシピをまた見ます。
マーサスチュアート?とっても気になりました。
⒍試作 No.3(2月1日)
(材料メモ)
今回は、粉はフランスパン専用粉にしました。レシピはミックスです。
キッチンエイド(スタンドミキサー)も使いました。(以後、使っています。)
さらに手ごねで仕上げます。
(結果感想)
パサパサしています。
好みじゃない、これは違います。
友人H夫妻と友人Kさんに試食してもらいましたが、「パサパサしてる〜」
まさに、迷走しています。
⒎それでも我が子 No.3
せっかく作ったパネトーネ。目指しているものではありませんが、
オシャレに変身させてフレンチトーストにしました。
「これは、ごちそうだね」と夫が言ったのです。
なんと、なんとね! 成功ですか。
ぱさ子は素敵なレディになりました。
⒏マーサスチュアートの本を買う
MARTHA STEWART'S BAKING HANDBOOK (アマゾンで買いました)
もう一度レシピとにらめっこです。
たまごとバターの量がやっぱり気になる。
オレンジとレモンの風味も。
ここは、カリスマのマーサ様のお知恵を、、、、
なんと、たまごの量は、ほぼNo.1と同じだと思ます。こちらは、卵黄と全卵の組み合わせです。
⒐試作 No.4(2月14日)
断面の縦長の穴は、棒温度計のあとです。
(レシピはNo.1が基本形 材料メモ)
粉はスーパーキングにしました。新たにオレンジオイルとレモンピールも追加しました。
ほかは、全体量を減らしただけです。混ぜ込んだフルーツは、ラムレーズン、オレンジピール、レモンピールです。
(結果感想)
良い風味の焼き上がりです。ふわっと感としっとり感が加われば、、、いい感じです。
少しオレンジとレモンが多かったです。ちょっと苦みがあります。ところが、日毎に味がなじみ美味しくなりました。
近づいてるかもしれない?
あともう少しふわっと感としっとり感が欲しいです。
友人H夫妻、T夫妻、H夫妻に、
「これは試作品です。味はまだとがっているけど、もう少し、美味しく作る予定です。」
と言って差し上げました。
そう言ったからには焼き上げるしかありません。
もう一度レシピの確認をして、それから、私がやりたい事、目指したい事は何かを改めて思い返してみました。
そうするとやっぱり島津睦子さんの本しかないように思いました。
これで行こうと決めました。
No.1のレシピです。
10.避けては通れない自然種
No.1のレシピを、自然種を起こして焼き上げたい!
その思いが強くなりました。
レシピはありますが、イマイチ本が読み込めないのです。またまた疑問です。
ネット検索、 サワードゥ?
何だなんだ?
気になるブログ発見。
その方の生き方に感動してしまいました。
日本人女性で、ドイツでパンのマイスターの資格をとっていらっしゃる方です。ブログを一気に読んで、わくわくしました。
*MICHIE'S BACKSTUBE さん
また、私と同じ島津睦子さんの本を参考にして自然種の作り方を紹介されている方もいました。
*足で歩くスイス さん
とにかく自然種を仕込みました。
11.スイスサワー種完成(2月25日)
ウチは自営業、私は経理&雑用係です。
その合間をぬっての趣味です。明日は定休日ですが、途中に雑用があるかもしれません。でも焼くなら今日か明日です。
よし、今日、決行です。
山猫軒での事を思い出しました。それは大将のパネトーネの解説です。パネトーネには諸説あるそうですが、その中の一つを紹介してくれました。それによると、その昔マンマが、十字軍に従軍する息子に、美味しくて日持ちのするパンを持たせてやりたくて作ったのが始まりだそうです。そうして受け継がれて来たパンだということです。
そうだ、これはマンマのパンだ!(私の勝手な解釈です)
賢いマンマばかりではない、そうではないマンマも作ったよね、きっと。
私は後者。
忙しい中、あれこれしながら作っていたよね、
だったら大丈夫。
変な自信が湧いてきたました。
失敗したってそれが何!
いい具合に醗酵してくれていたライ麦の自然種(2月20日に仕込む)にスーパーキングをまぜて醗酵させました。念願のスイスサワー種が完成しました。
冷蔵庫に保管しておきました。
12.試作 No.5(2月26日)
(材料メモ)
卵は全卵と卵黄(ミルクを加えたのでその分くらい減らした)
中種にミルクを使用
(経過)
前日にスイスサワー種は完成して冷蔵庫に保管してあります。
その日は労務士さんとの打ち合わせがあるので、作業は終わってからにしました。
17時ごろから中種を仕込み、醗酵を待ちながら、夕食、後片付け、そして本ごねに入りました。
一次発酵が終わったのは22時半でした。
もう、続けるには限界でした。ちょっと前ならやり続けていたに違いありませんが、今日は素直に寝る事にしました。
(明日まで待っていてね)
ボールにラップをして冷蔵庫へ保管です。
(2月27日)
あさ、冷蔵庫から出して室温にもどします。
カップに分け入れて、2次発酵。
その途中、出かける用事発生。
またしても冷蔵庫へ。
(大丈夫、待っててね。)
帰ってきて作業ができたのは午後14時半頃でした。それから1時間ほどまた室温にもどしました。
(待っててくれて、ありがとう。)
180度のオーブンで35分焼きました。
竹ぐしチェック、まだダメ。
さらに10分くらい。
温度チェックをすると、中心部の温度は92度です。
ついに焼けました。ホッとした瞬間でした。(16時15分)
その夜は友人夫妻たちと寿司屋で食事会です。
もし上手く出来ていたら、皆さんに食べて頂こう。でもやめよう。
そのまえに18時ごろ、友人Kさんが来て、いっしょにシャンパンを飲みました。
話しの流れで、パネトーネの試食となったのです。
できたてで、味はどうかな?
心配でした。
恐る恐る包丁をいれました。
今までと違う!
これは…これは… きっと…いいよ!
ふわっとしていて、しっとりしている。ちぎった時の裂け方が、薄皮が剥がれるようでそれっぽい。
そしてそして、美味しかったのです。
も〜〜、感激でした。
(待っていてくれて、ありがとう。)
友人夫妻たちに差し上げました。
ついに焼けたか!
偶然だったのか?
もう一度焼いて、それで良しとします。
13.残りのサワー種でパンを焼く(2月28日)
自然種が残っていたので、これにライ麦とスーパーキング、イースト、塩、水、オリーブ油、くるみをいれて、砂糖、バター、卵の入っていない、シンプルなドイツパンを焼きました。
これがまた美味しい。
無骨ながら、噛み締めると味わい深いパンです。もしかしたら、はまりそうです。
14.試作 No.6(3月1日) マンマのパネトーネ シーズン1 終了
左がNo.6 右がNo.5
これで一先ず、休憩します。
(材料メモ)
No.1のレシピでアレンジしたのは、
<中種> 粉の25%を中種にして、レシピには載っていないミルクを使用。ここにスイスサワー種を入れました。
イーストは1/3
<本ごね> 卵は全卵と卵黄 中種でミルクを追加したのでその分くらい減らしました。
(結果感想)
これまでで、一番美味しそうに焼けました。
焼き時間は、もう少し短くてもよかったです。
前回同様、180度で45分。
しかし、前回の場合、途中でオーブンをあけてチェックした分、温度がさがって結果的に丁度良かったのかもしれません。
あと、発酵のさせ方が違います。
振り返ると、少しずつ違います。そこが味の違いや膨れ方の差として、現れたのだと思います。
でも、まあよくやりました。自分を褒めてもいいかもしれません。
あの日、山猫軒で作りたいと目指した美味しいパネトーネが、なんとか焼けました。
今回のことで私は誰かを幸せにできたでしょうか。
自分だけの自己満足であっただけなら、それが次回の課題でしょう。
夢中になって、何か見落としていたかもしれません。
少し休憩して、また挑戦します。
この寒い時期、はりきって楽しく過ごせました。私を見守ってくださった皆様、ありがとうございました。
最後までこだわった本
島津睦子著 「島津睦子のパン教室」暮らしの設計No.148 (1982年)中央公論社 (レシピ)
「島津睦子のパンの本」暮らしの設計No.189 (1997年)中央公論社 (自然種)
「手作りパン工房」グラフ社 (自然種)
(1月18日から3月1日)
このところ、ちょこちょこ作っては写真で紹介してきたパネトーネを、私の備忘録としてまとめることにしました。
パン教室で習ったこともなく、全くの自己流です。何かに夢中になるタイプの私は、今回、ミラノのパネトーネに引きつけられてしまったのです。
〜マンマのパネトーネ〜
シーズン1(1月18日から3月1日)
⒈出会う(1月18日)
この日、山猫軒というレストランで、友人同士が貸し切りの食事会がありました。
そこで最後にデザートとしてだされたのが、「トレ、マリエ社」のパネトーネだったのです。
今まで気にも留めていなかったパンでした。こだわりの店がどうして市販品をだすのか不思議でした。
ところが、これがとっても美味しかったのです。
ふわっとしていて、しっとりしていて、美味しいケーキのようでした。
これには、ビックリして大満足だったのです。
そして「どうしても自分で作ってみたい、出来るかもしれない!」と思っている私がそこにいたのです。
もちろん、ワンホールお持ち帰りしました。
⒉レシピ本集め
多分、あの本ならパネトーネのレシピがあるに違いない。再現も出来るかもしれない。心当たりがありました。
それは、島津睦子さんの著書です。
「島津睦子のパン教室」暮らしの設計No.148 1982年 中央公論社
「島津睦子のパンの本」暮らしの設計No.189 1997年 中央公論社
「手作りパン工房」グラフ社
「こねてたたいて焼きたてパン」婦人之友社
これらは強い見方になるかもしれないと、山猫軒で決心した時から思っていました。
他にも数冊、パンの本がうちにありました。
⒊選んだレシピ、決めてはバター
思った通りこれら4冊には、しっかりレシピが載っていました。
さあ、「トレ、マリエ社」のそれに近いものはどれ?
パネトーネではないけれど、その断面写真を見るとそれっぽいものもあります。
しかしここは迷わず、4つの中から選びました。
それは、「島津睦子のパン教室」暮らしの設計No.148のパネトーネのレシピです。
これはどれよりもバターが断トツで多かったからです。卵もそうでした。
4.とにかく試作開始 No.1(1月22日)
いざ作ろうとしたら、疑問がいっぱいです。
まず肝心のバターですが、溶かしバター? いつ入れるの?
他のページの参照部分にもない、どうするの?
先にあげた4冊以外の本も調べてみると、あったあった、ありました。
「たった2つ!の生地で作れるパン」 相原一吉著 文化出版局
さらにネットで画像検索して、あれに似た断面写真のレシピに注目すると、溶かしバターがでてきました。
ふむふむ。
調べていたら、今度は小麦粉の種類がきになりました。
気になるバター、フランスパン専用粉、卵のサイズは?などなど、、、
迷っていても始まらないし、焼き上がったパンをみてからです。
とにかく試作開始しました。レシピは最初に決めた暮らしの設計No.148です。
(材料メモ)
粉は2割フランスパン専用粉をまぜ、卵はLサイズ、ラムレーズンは自作の物、オレンジピールが無かったので、アンズのシロップ漬け(自作)にしました。白ワインも無かったので、今回はラム酒です。
(結果感想)
ビギナーズラック?美味しくできたかも。友人H夫妻に差し上げました。
18㎝型と15㎝型で焼きました。18㎝型は中心部が焼けていませんでしたが、二つの型ともしっとり感はいいし、美味しいと感じました。ここで、生焼けでなければ、十分満足していたかもしれません。
試食した友人夫妻の感想は、「あの時のあれには、オレンジの風味があったね〜」さすがです。
*これは、振り返っている現在の感想ですが、暮らしの設計No.148のレシピは、完璧なのだと思います。
シーズン2では、レシピどおりに焼いてみることにします。
5.試作 No.2 (1月24日)
本、ネットに夢中です。
フランスパン専用粉?
パネトーネマザー? これは通販で買いましたが、適量がわからなかったので、No.2だけの使用です。
気になるバターの量
不確かな卵の量
オレンジとレモンの風味
(材料メモ)
No.1のレシピで、パネトーネマザー使用、バターを少し減らし、今度はオレンジピールをいれました。卵Lサイズ、ミルクをいれて、白ワイン無し。
(結果感想)
あまり膨れず、かたい焼き上がりです。ドライフルーツを入れすぎたかな?
あれあれ、前の方が良いではありませんか。
気になる断面写真、ネットのレシピをまた見ます。
マーサスチュアート?とっても気になりました。
⒍試作 No.3(2月1日)
(材料メモ)
今回は、粉はフランスパン専用粉にしました。レシピはミックスです。
キッチンエイド(スタンドミキサー)も使いました。(以後、使っています。)
さらに手ごねで仕上げます。
(結果感想)
パサパサしています。
好みじゃない、これは違います。
友人H夫妻と友人Kさんに試食してもらいましたが、「パサパサしてる〜」
まさに、迷走しています。
⒎それでも我が子 No.3
せっかく作ったパネトーネ。目指しているものではありませんが、
オシャレに変身させてフレンチトーストにしました。
「これは、ごちそうだね」と夫が言ったのです。
なんと、なんとね! 成功ですか。
ぱさ子は素敵なレディになりました。
⒏マーサスチュアートの本を買う
MARTHA STEWART'S BAKING HANDBOOK (アマゾンで買いました)
もう一度レシピとにらめっこです。
たまごとバターの量がやっぱり気になる。
オレンジとレモンの風味も。
ここは、カリスマのマーサ様のお知恵を、、、、
なんと、たまごの量は、ほぼNo.1と同じだと思ます。こちらは、卵黄と全卵の組み合わせです。
⒐試作 No.4(2月14日)
断面の縦長の穴は、棒温度計のあとです。
(レシピはNo.1が基本形 材料メモ)
粉はスーパーキングにしました。新たにオレンジオイルとレモンピールも追加しました。
ほかは、全体量を減らしただけです。混ぜ込んだフルーツは、ラムレーズン、オレンジピール、レモンピールです。
(結果感想)
良い風味の焼き上がりです。ふわっと感としっとり感が加われば、、、いい感じです。
少しオレンジとレモンが多かったです。ちょっと苦みがあります。ところが、日毎に味がなじみ美味しくなりました。
近づいてるかもしれない?
あともう少しふわっと感としっとり感が欲しいです。
友人H夫妻、T夫妻、H夫妻に、
「これは試作品です。味はまだとがっているけど、もう少し、美味しく作る予定です。」
と言って差し上げました。
そう言ったからには焼き上げるしかありません。
もう一度レシピの確認をして、それから、私がやりたい事、目指したい事は何かを改めて思い返してみました。
そうするとやっぱり島津睦子さんの本しかないように思いました。
これで行こうと決めました。
No.1のレシピです。
10.避けては通れない自然種
No.1のレシピを、自然種を起こして焼き上げたい!
その思いが強くなりました。
レシピはありますが、イマイチ本が読み込めないのです。またまた疑問です。
ネット検索、 サワードゥ?
何だなんだ?
気になるブログ発見。
その方の生き方に感動してしまいました。
日本人女性で、ドイツでパンのマイスターの資格をとっていらっしゃる方です。ブログを一気に読んで、わくわくしました。
*MICHIE'S BACKSTUBE さん
また、私と同じ島津睦子さんの本を参考にして自然種の作り方を紹介されている方もいました。
*足で歩くスイス さん
とにかく自然種を仕込みました。
11.スイスサワー種完成(2月25日)
ウチは自営業、私は経理&雑用係です。
その合間をぬっての趣味です。明日は定休日ですが、途中に雑用があるかもしれません。でも焼くなら今日か明日です。
よし、今日、決行です。
山猫軒での事を思い出しました。それは大将のパネトーネの解説です。パネトーネには諸説あるそうですが、その中の一つを紹介してくれました。それによると、その昔マンマが、十字軍に従軍する息子に、美味しくて日持ちのするパンを持たせてやりたくて作ったのが始まりだそうです。そうして受け継がれて来たパンだということです。
そうだ、これはマンマのパンだ!(私の勝手な解釈です)
賢いマンマばかりではない、そうではないマンマも作ったよね、きっと。
私は後者。
忙しい中、あれこれしながら作っていたよね、
だったら大丈夫。
変な自信が湧いてきたました。
失敗したってそれが何!
いい具合に醗酵してくれていたライ麦の自然種(2月20日に仕込む)にスーパーキングをまぜて醗酵させました。念願のスイスサワー種が完成しました。
冷蔵庫に保管しておきました。
12.試作 No.5(2月26日)
(材料メモ)
卵は全卵と卵黄(ミルクを加えたのでその分くらい減らした)
中種にミルクを使用
(経過)
前日にスイスサワー種は完成して冷蔵庫に保管してあります。
その日は労務士さんとの打ち合わせがあるので、作業は終わってからにしました。
17時ごろから中種を仕込み、醗酵を待ちながら、夕食、後片付け、そして本ごねに入りました。
一次発酵が終わったのは22時半でした。
もう、続けるには限界でした。ちょっと前ならやり続けていたに違いありませんが、今日は素直に寝る事にしました。
(明日まで待っていてね)
ボールにラップをして冷蔵庫へ保管です。
(2月27日)
あさ、冷蔵庫から出して室温にもどします。
カップに分け入れて、2次発酵。
その途中、出かける用事発生。
またしても冷蔵庫へ。
(大丈夫、待っててね。)
帰ってきて作業ができたのは午後14時半頃でした。それから1時間ほどまた室温にもどしました。
(待っててくれて、ありがとう。)
180度のオーブンで35分焼きました。
竹ぐしチェック、まだダメ。
さらに10分くらい。
温度チェックをすると、中心部の温度は92度です。
ついに焼けました。ホッとした瞬間でした。(16時15分)
その夜は友人夫妻たちと寿司屋で食事会です。
もし上手く出来ていたら、皆さんに食べて頂こう。でもやめよう。
そのまえに18時ごろ、友人Kさんが来て、いっしょにシャンパンを飲みました。
話しの流れで、パネトーネの試食となったのです。
できたてで、味はどうかな?
心配でした。
恐る恐る包丁をいれました。
今までと違う!
これは…これは… きっと…いいよ!
ふわっとしていて、しっとりしている。ちぎった時の裂け方が、薄皮が剥がれるようでそれっぽい。
そしてそして、美味しかったのです。
も〜〜、感激でした。
(待っていてくれて、ありがとう。)
友人夫妻たちに差し上げました。
ついに焼けたか!
偶然だったのか?
もう一度焼いて、それで良しとします。
13.残りのサワー種でパンを焼く(2月28日)
自然種が残っていたので、これにライ麦とスーパーキング、イースト、塩、水、オリーブ油、くるみをいれて、砂糖、バター、卵の入っていない、シンプルなドイツパンを焼きました。
これがまた美味しい。
無骨ながら、噛み締めると味わい深いパンです。もしかしたら、はまりそうです。
14.試作 No.6(3月1日) マンマのパネトーネ シーズン1 終了
左がNo.6 右がNo.5
これで一先ず、休憩します。
(材料メモ)
No.1のレシピでアレンジしたのは、
<中種> 粉の25%を中種にして、レシピには載っていないミルクを使用。ここにスイスサワー種を入れました。
イーストは1/3
<本ごね> 卵は全卵と卵黄 中種でミルクを追加したのでその分くらい減らしました。
(結果感想)
これまでで、一番美味しそうに焼けました。
焼き時間は、もう少し短くてもよかったです。
前回同様、180度で45分。
しかし、前回の場合、途中でオーブンをあけてチェックした分、温度がさがって結果的に丁度良かったのかもしれません。
あと、発酵のさせ方が違います。
振り返ると、少しずつ違います。そこが味の違いや膨れ方の差として、現れたのだと思います。
でも、まあよくやりました。自分を褒めてもいいかもしれません。
あの日、山猫軒で作りたいと目指した美味しいパネトーネが、なんとか焼けました。
今回のことで私は誰かを幸せにできたでしょうか。
自分だけの自己満足であっただけなら、それが次回の課題でしょう。
夢中になって、何か見落としていたかもしれません。
少し休憩して、また挑戦します。
この寒い時期、はりきって楽しく過ごせました。私を見守ってくださった皆様、ありがとうございました。
最後までこだわった本
島津睦子著 「島津睦子のパン教室」暮らしの設計No.148 (1982年)中央公論社 (レシピ)
「島津睦子のパンの本」暮らしの設計No.189 (1997年)中央公論社 (自然種)
「手作りパン工房」グラフ社 (自然種)
by 1370kaori
| 2014-03-08 00:57
| 日々の風景